『月の立つ林で』あらすじと感想レビュー 月にまつわる5つの短編集

ヒューマンドラマ
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シンカ
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こんにちは。元司書のシンカです。

今回は青山美智子先生の『月の立つ林で』を読了したので、その感想を書きます。
タケトリ・オキナという名前でラジオを提供する少年と、それを聴くリスナーたちの短編集となっております。
以前青山美智子先生の作品を読んだことがありますが、やはり短編集で登場人物がリンクしている感じでした。今回はデビュー作の『木曜日にはココアを』よりも長い短編集となります。
お仕事小説だったり、恋愛だったり、さまざまですが共通するのは『タケトリ・オキナ』のラジオを聴くこと。
ラジオ内容も月にまつわるもので読んでいてためになる話が多かったです。
2023年の本屋大賞5位にもなり、話題になった本です。
ぜひ、最後までご覧ください。

月にまつわる5つの短編集。心が温まる物語


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『月の立つ林で』の著者について

『月の立つ林で』の著者は青山美智子先生です。
だいたい1年に一冊ペースで出版され、本屋大賞にノミネートされることが多いです。
1970年生まれ愛知県出身の方で、横浜在住です。
大学卒業ご、シドニーの日系新聞社で記者として勤務しておられました。
2年間のオーストラリア生活ののち帰国して状況しておられます。
出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入ります。
デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞を受賞。
『猫のお告げは樹の下で』が第13回天竜文学賞受賞。
『お探し物は図書室まで』『赤と青とエスキース』『リカバリーカバヒコ』で本屋大賞2位に選ばれております。
今回の『月の立つ林で』も2023年の本屋大賞で5位に選ばれています。
他の著書に『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』『いつもの木曜日』などがあります。
私は『木曜日にはココアを』『月曜日の抹茶カフェ』『いつもの木曜日』『月の立つ林で』『赤と青とエスキース』を読んでいます。

 

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『月の立つ林で』はAudibleでも楽しめます!

Audibleというアプリで聴く読書を使用しておりますが、小説の内容をそのまま朗読してくれるため、音楽を聴くように楽しむことができます。

メリット

  • 月額1500円で12万冊以上が聴き放題になります
  • 倍速で聴くことができ、作業中でも音楽を聴くように本を読むことができます。
  • アニメの声優さんが朗読してくれるので耳が幸せです。
  • 月の立つ林でのナレーターは川崎芽衣子さんと松本章太さんです。
  • 車の中で本を読むと車酔いしたりしますが、Audibleでは音楽を聴くように小説が読めるので車酔いの心配はありません。
  • 紙の読書のように目を酷使しないので、目にも優しいです。
  • 寝る前に聴くことが多いのですが、タイマー機能があるためタイマーをセットしておけば自動で止まります。

 

デメリット

  • 話題になった本やメディア化された本はあるが、Audibleにない本もある。
  • 特にシリーズ1はあっても2がないとかある。
  • 作業しながら聴くので集中ができない。
  • あまり聴かないときは料金が高く感じる

使わない場合はすぐ退会できるので、そこもポイントだと思います!
紙の本で購入すると1冊1700円ほどしますので、【12万冊聴き放題】はお得です。

 

 

『月の立つ林で』のあらすじ

月にまつわるラジオを聴く物語で、リスナーの話から始まり、最後は配信してるほうの物語になります。
5章からなる短編集で、それぞれ登場人物につながりがあるパターンです。

 

似ているようでまったく違う、
新しい一日を懸命に生きるあなたへ。

2021年、2022年本屋大賞2位!
『木曜日にはココアを』『お探し物は図書室まで』『赤と青とエスキース』の青山美智子、最高傑作。

長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家――。

つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。
月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。

最後に仕掛けられた驚きの事実と
読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、
心震える傑作小説。

Amazonより引用

 

 



『月の立つ林で』の登場人物

一章ごとに登場人物が関係していて、関係性を見るのも面白いです。

  • 朔ヶ崎怜花(さくがさきれいか)…元看護師。隣の家の猫をあずかる
  • 朔ヶ崎佑樹(さくがさきひろき)…俳優志望のアルバイト 怜花の弟
  • 本田重太郎(ほんだしげたろう)…元お笑い芸人の引っ越し屋
  • 高羽ガレージの社長…佑樹の上司。娘の結婚で揺れる
  • 北島睦子(きたじまむつこ)…アクセサリー作家

 

『月の立つ林で』の感想



『月の立つ林で』は、本屋大賞にノミネートされた時に一度読んだので、再読という形になります。やはりところどころ忘れているところも多く、Audibleでも併用で読んでいきました。
Audibleでは女性のナレーションと男性のナレーション二人でやっており、とても快適に聴けたのでよかったと思います。
…どこぞのミステリーのように長編すべてが男性だと、女子大生の声も野太いおじさんの声だととても違和感あって微妙なので…。
もちろんおじさんパートは素晴らしかったんですけれども。

 

誰かの朔について

誰かの朔については、登場人物の思いやりあふれた優しい作品なので、ぜひ色んな人に読んでほしい作品です。後の作品でアクセサリー作家さんが名前を聴いても聞いたことがあるような気がしたけど忘れちゃったみたいな記述があって少し寂しい思いをしたのを覚えています。
確かにリンクはしてるけど、アクセサリー作家さんが怜花のことを覚えていてくれたらもっと素敵だったのになあと思います。
状況が状況だったので仕方なかったのかもしれませんが。

 

レゴリスについて

個人的には本田くんのパートが好きでした。
引っ越し屋さんをしながらお笑いへの夢捨ててないの素敵すぎる。
私もこうでありたい。
友人からの言葉が沁みましたね。
「一人で上京して、一人で自活した上で夢が追えてるのすごい」
と。その通りだと思います。
個人的にはポン重太郎好きです、ポンサクは見てないから知らないけど。



お天道様について

主人公のお父さん、苗字はあるけど名前がないんだもの。
他の奥さんと娘はしつこいくらいに名前連呼してるのに、肝心のこの人だけは名前ないんですねえ。
周りの人は全員あるんだから、名前つけてくれればいいのに。
お父さんの名前なんて誰も気にしないのかしら。
でもこのお父さんあまのじゃくみたいな性格で素直じゃないようでいて、心の底では素直みたいな感じで面白かったです。
素直じゃないふりをして実は素直みたいな。
もっと素直さを前面に出せばいいのに。
タケトリ・オキナに素直に感心してたのは可愛かったです。
それを婿に話したりするのもよかった。
あとは宅配の本田に対する感動ですかね。
実はこの人が一番感受性豊かなのかなあと感じます。
苗字しかないけれど。

ポッドキャストについて

私はポッドキャストというアプリ自体を知らなかったので、今回の『月の立つ林で』で興味を持ち、いくつかラジオを聴いてみました。芸能人とかだとわかりやすい。

『月の立つ林で』を好きな人はこちらもおすすめ

青山美智子先生のデビュー作である『木曜日にはココアを』をおすすめします。
12編の色からなる短い短編集で、こちらも登場人物のリンクが楽しめる恋愛小説です。

わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている――。
川沿いを散歩する、卵焼きを作る、ココアを頼む、ネイルを落とし忘れる……。
わたしたちが起こしたなにげない出来事が繋がっていき、最後はひとりの命を救う。
小さな喫茶店「マーブル・カフェ」の一杯のココアから始まる12編の連作短編集。
読み終わった後、あなたの心も救われるやさしい物語です。
インスタフォロワー数200万人のミニチュア写真家・田中達也氏がカバーを手がけています。

Amazonより引用

 

 


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まとめ

  • ポッドキャストによるラジオ配信と、それを聴くリスナーの物語
  • 短編5章からなっているが登場人物につながりがある
  • 私もポッドキャストとは何か知らなかったのでアプリをインストールして聴いてみた
  • お仕事小説でもあり、恋愛小説でもある

今回は『月の立つ林で』の感想を書きました。
竹林から喋るタケトリ・オキナもまたかぐや姫を想っている感じでとてもよかったです。
気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

 


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