かがみの孤城の感動したシーンとあらすじ感想レビュー 本屋大賞受賞作

4.5
ファンタジー
スポンサーリンク
※このブログは広告やプロモーションが含まれています。
シンカ
シンカ

こんにちは、元司書のシンカです。

今回は、辻村深月さんの小説『かがみの孤城』を読んだのでその感想を書きます。
小説を読了したのが年末くらいだったのですが、ちょうど2月くらいに金曜ロードショーでアニメ映画も上映してくれたので、うまい具合に両方見ることが出来ました。
ファンタジー要素が強い小説ながら、ミステリー要素もあり、中学生の青春ストーリーでもあります。
私は単行本で読みましたが、文庫本や児童書でも出版されている小説なので、どの形で読んでも楽しめると思います。
文庫本は単行本と変わらないようですが、児童書には『かがみの孤城』の見取り図とイラストがついているようです。
2018年の本屋大賞を受賞した作品でもあり、話題になりました。
ぜひ、最後までご覧ください。

ある日突然、部屋の姿見が突然光り出した!7人の中学生が集められた理由とは?

 


スポンサーリンク

『かがみの孤城』の著者について

『かがみの孤城』の著者は辻村深月さんです。
1980年2月29日生まれの山梨県笛吹市出身で、千葉大学教育学部を卒業されています。
2004年、『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビューしております。
『ツナグ』(新潮社)で第32回吉川英治文学新人賞を、『鍵のない夢を見る』(文藝春秋)で第147回直木三十五賞を受賞されています。
他の著書に、『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『島はぼくらと』(講談社)『本日は大安なり』(角川書店)『オーダーメイド殺人クラブ』(集英社)『ハケンアニメ!』(マガジンハウス)など多数あります。
辻村作品は基本的にはそれぞれの作品で完結しているものが多いですが、世界観や登場人物がリンクしているものもあり、シリーズのようになっているものもあるとのことで、順番通りに読むと楽しめる仕掛けになっているそうです。
私は『かがみの孤城』の他は『鍵のない夢を見る』と『ツナグ』しか読んでいませんが、いずれ辻村ワールドすごろくにも挑戦していきたいと思っています。

 



『かがみの孤城』を読んだきっかけ

2018年の本屋大賞受賞作ということでも話題になりました。
本屋大賞で、本屋大賞20周年記念の歴代の本屋大賞を取った受賞作品のスタンプラリーがあり、それで知った作品です。
また、Xで、読書垢の方たちがよく「名刺代わりの小説10選」の中に多くあげられる作品でもあります。
読書垢の皆々様が面白いと思うものはたいてい面白く、勧められるものももれなく楽しんできましたので、こちらも読むのを楽しみにしておりました。
読んでよかった。
また、小説を読んだすぐあとにちょうど金曜ロードショーでアニメ映画も放送してくれたのでとてもよかったです。
録画して見ました。
初めて読んだ作家さんではなく、『ツナグ』や『鍵のない夢を見る』など他の著書も読んでいたため、安心して読みました。

 

 Kindle Unlimitedがお得!

本をお得に読みたい方は『Kindle Unlimited』がおすすめです。

  • お好きな端末で読むことができ、持ち物は端末ひとつで済むのでかさばりません。
  • 200万冊異常が月額980円で読み放題
    書籍やマンガ、雑誌が読み放題になります
  • 2ケ月お得なプランで、1960円→99円への破格のプランもあります
  • 本をダウンロードして、オフラインで読むことができます
  • 30日間無料もやっています
  • 無料期間中の解約OK!

気になった方はぜひ30日間無料体験をお試しください。

 

『かがみの孤城』のあらすじ

学校に行けず、引きこもりになってしまった安西こころが、不思議な城で友情を育んでいく物語です。

2005年、中学1年生の女の子安西こころは、同級生から受けたいじめが原因で不登校が続き、子供育成支援教室(フリースクール)にも通えずに家に引きこもる生活を続けていた。
5月のある日、自室の鏡が光り、吸い込まれたこころは、その向こうのオオカミさまという狼面をつけた謎の少女が仕切る絶海の孤城で、自分と似た問題を抱える中学生、リオン・フウカ、スバル、マサムネ、ウレシノ、アキと出会う。

学校での居場所をばくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡を抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていたーーー。
なぜこの7人が、なぜ、この場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生き辛さを感じているすべての人に贈る物語。
一気読み必至の著者最高傑作。

Amazon、wikipedeaより引用

 

細かい伏線もあって、それがわかったときは確かに感動しました。

 

『かがみの孤城』の登場人物

鏡の城に呼ばれた7人と呼んだ人物を中心に紹介します。

  • こころ…主人公。中学1年生だがいじめが原因で不登校になり、閉じこもった生活を続けている。
  • オオカミさま…狼面をつけた城の案内人。
  • アキ…中学三年生。明るく快活でしっかり者。
  • フウカ…中学二年生。眼鏡女子。声優に例えられるほど声が高い。ピアノが上手い。
  • リオン…イケメン男子。モデル並みのイケメン。日本にはおらず、ハワイにある寄宿学校に通っている。
  • スバル…中学三年生。そばかす顔。こころ曰く「ハリーポッターのロン」
  • ウレシノ…中学一年生。食べることが好きなぽっちゃり体系。惚れっぽい性格で当初は煙たがられていた
  • マサムネ…中学二年生。ゲームオタク。キラキラネームが特徴。
  • 喜多嶋先生…こころが通っているフリースクール「心の教室」の教師。こころのよき理解者。

 

 



『かがみの孤城』で感動したシーンと感想



『かがみの孤城』は2018年に本屋大賞を受賞し話題になり、アニメ映画化もされました。
単行本で554ページというボリュームながら、読みやすくてするする読めるところもいいと思います。
描写がリアルで、いじめの状況や怖かった感情なども伝わってきて物語に入りやすいのも特徴です。
私は単行本で読みましたが、分冊になっている文庫本を始め、ツバサ文庫などの児童書版もあります。
単行本と文庫本には違いがありませんが、ツバサ文庫版の『かがみの孤城』にはイラストと城の見取り図がついているので、物語がイメージしやすくなっています。
どの本で読んでも楽しめるでしょう。
2月に金曜ロードショーで映画も放映され、録画して見ました。
原作からはしょってはいましたが、おおむね原作通りで素晴らしかったです。

『かがみの孤城』で感動したシーンは多くありますが、気になったところが綺麗に伏線回収されていくところが気持ちよかったです。
これはこういう意味なんだ、とあとで気づいたときは泣きたくなりました。
願いを1つ叶えるために鍵探しをするのと、願いを叶えたら記憶はなくなるという設定。
願いは叶えなくてもいいと言えるくらい周りのみんなと仲良くなれたこと。
鏡の城に集められた意味。
これらの謎が解けたらとてもすっきりするとともにもう一度再読して確認したいことがたくさん出て来て、とても感動します。



政宗について

政宗は最初から感動シーンが詰まってましたね。映画も見ましたが、政宗の声優さんが高山みなみさんで、某名探偵の声を当てているので政宗が
「真実はいつもひとつ!」という名言を言ってるということで楽しみに見ていました。
基本原作通りに映画が進む中、どこでこのセリフをぶっこんでくるのかとうきうきしながら見ていましたが、ありましたね。
確かに、政宗が1か月かけて推理したものを披露した瞬間が。
なるほど、ここであのセリフをぶっこんでくるのか、と感心したものです。
映画も見れてよかった。

政宗は雰囲気もあまり打ち解けないヲタク系の男子でしたが、城にいる期間が長くなるにつれてこころたちや他のメンバーとも打ち解けるようになってよかった、と親の目線で読んでいました。

一日だけ学校に来てほしいとみんなに頼んだ時も緊張したでしょう。
フリースクールの喜多嶋先生に会うのも勇気がいったことと思います。
政宗中心に見るとほんとおばちゃん涙がちょちょぎれてしまいます。

旦那氏
旦那氏

言い方はあれだけどちゃんと感動しています

久しぶりのヒットでした

あわよくば、嬉野役の梶裕貴氏にも

「オオカミなんて…一匹残らず駆逐してやる…」

くらいのことは言ってほしかったです。

進撃の巨人の、エレン的な意味で。

あ、でもだめた、オオカミ全部駆逐したら『オオカミさま』まで駆逐してしまうじゃいかと思って考え直しました。

危なかった。
政宗とスバルに対しては、スバルが「ゲームを作る人になるよ」と言って政宗が嘘つきにならないために、と言ったのは胸にくるものがありました。
スバル最高。
そういえば政宗がパラレルワールドの説明で引用したゲームもナガヒサっていう名前でスバルの苗字と一緒じゃん!とあとになってわかったものがありました。
伏線回収がマジで感動しますねこれ。素敵。
色んな伏線があるので、映画を見ながらこれも伏線だったか、と気づくものがありました。

 

こころについて

はっきりものが言えなくてウジウジがちょっと嫌、という方も中にはいますが、こういう状況になってしまうとなかなか大人には言いにくいですよね。

思春期の一番難しい時期で、さらに問題があって学校にいけなくなる…。言いたいことがあってもなかなか言えないので察してほしいと思うのも仕方ないかもしれません。

願いについてはやはり子どもな願いだったなと感じます。
最後気持ちを改めてくれてよかったよこころちゃん。
ラストはとてもよかったです。

『かがみの孤城』の印象にのこったところ

※ネタバレを含む内容になっていますので未読の方は気を付けて読んでください。


やはりパラレルワールドではなく、時代が違うということが驚かされました。
最後の伏線回収は本当に見事でした。
あとは、オオカミさまの正体でしょうか。
リオンの姉実生でしたが、生前に今のリオンに会いに来ているというのも驚かされました。
眠りにつく前に、自分と同じ年齢になったリオンを見てどう思ったのでしょうか。
リオンのために作った城で友だちを作ってあげたかったのも印象深かったです。
リオンと実生の双方の気持ちを推しはかったとき大きな感動を得ることができました。

また、喜多嶋先生の正体も驚きました。
成長したアキの姿だったとはびっくりです。
あとから考えてみれば、喜多嶋先生がこころにくれたことのある紅茶。
そういえばアキが「あたしが好きな紅茶なの」と城で分けてくれたものと同じだった気がします。
うおおおお、こんなところにも伏線が、あれ、でも原作ではアップルティーじゃなかったっけまあいいや、いちご紅茶でもなんでも。
『かがみの孤城』を見たら紅茶が飲みたくなってきます。

かがみの孤城のその後

かがみの孤城の映画の来場特典で、その後のイラストがあったので見て見たかったのですが、

かがみの孤城の記憶を残しているのはアキとリオンのみで、他の子たちは主人公のこころも含めてないようです。

マサムネとスバルに関しては2013年と2014年に会っているようで、最初は初対面、次はあれっ?と不思議に思う程度。記憶はありません。

フウカとウレシノが出会うのは2014年と2027年。こちらも記憶にはありません。

リオンに関しては善処した結果、記憶が残っているか残っていないか不明ですがこころに声をかけています。少し思うところがあったのかもしれません。

翌年2007年にこころを経由してアキに再会しますが、アキは実生の先生だったので元から面識があった。とのことです。

リオンはこころと過ごしているようですが、他の子の記憶はないようです。

その後の設定まで細かく出来てて、その点も面白いと感じました。

児童書版のイラストや城の見取り図も機会があったら見てみたいです。

『かがみの孤城』が好きな人にはこちらもおすすめ

『ブレイブ・ストーリー』宮部みゆき著

現実世界から異世界へ行き、仲間と冒険して還ってくるという王道のファンタジーです。かがみの孤城とは主人公の年齢、状況は異なりますが、現実の辛い状況から異世界に行き、仲間と親睦を深める点は共通しているかと思います。
こちらも興味があったら読んでみてください。

僕は運命を変えてみせる――。勇気と感動の冒険ファンタジー、ついに文庫化

亘はテレビゲームが大好きな普通の小学5年生。不意に持ち上がった両親の離婚話に、ワタルはこれまでの平穏な毎日を取り戻し、運命を変えるため、幻界〈ヴィジョン〉へと旅立つ。感動の長編ファンタジー!

Amazonより引用



読書ブログはこちら↓↓

 

 

まとめ

  • 不登校になってしまった主人公がある日鏡の城に呼ばれる
  • 同じような境遇の子が7人集められていてひとつだけ願いを叶えられる
  • 願いの部屋の鍵を探して城が閉まるまでに願いを叶えなければならない
  • 城にいられる時間は決まっており、家にも自由に帰ることができる

今回は本屋大賞を受賞して映画化もされた『かがみの孤城』について感想を書きました。ファンタジー要素満載ながらミステリー要素もあり、謎が解けたあとの大きな感動もあったのでとてもいい読書時間でした。
気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。


クリックお願いします!↓↓↓

 

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村


人気ブログランキング

コメント

タイトルとURLをコピーしました