鹿の王上巻生き残った者【小説】あらすじと感想レビュー 上橋菜穂子著

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シンカ
シンカ

こんにちは。元司書のシンカです。

今回は、『鹿の王 生き残った者 上』を読み終わったので、その感想を書きます。
上橋菜穂子さんの作品は以前から有名で読みたいと感じていたのですが、どのシリーズを読んでいいかわからなかったので、今回は本屋大賞を受賞した『鹿の王』を読むことにしました。
上下巻合わせて1000ページ越えという大変ボリュームのある物語ながら読みやすく、リアルに描かれているためあまりファンタジーを読んでいる感じはしませんでした。
よくある『剣と魔法の世界』ではなく、『剣と病の世界』でしたので珍しくて新鮮でした。
主人公はなぜ病素を体内に宿しても生き残れたのか?
生き残った者を見つけ出し抗体を作れるのか?
壮大な医療ドラマで、児童書とは思えない物語でした。
ぜひ、最後までご覧ください。

 

動物と密接したリアルな医療系ファンタジー


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『鹿の王』の著者について

『鹿の王 上巻 生き残った者』の著者は上橋菜穂子さんです。
作家であり、川村学園女子大学特任教授でもあります。
1989年『精霊の木』で作家デビューをしておられます。
産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞した『精霊の守り人』を始めとする「守り人」シリーズ、野間児童文学賞を受賞した『狐笛のかなた』「獣の奏者」シリーズなどがあります。海外での評価も高く、2009年に英語版『精霊の守り人』で米国バチェルダー賞を受賞しておられます。
2014年には『小さなノーベル賞』ともいわれる国際アンデルセン賞作家賞を受賞しておられます。
また、『鹿の王』シリーズでは累計100万部を突破し、2015年の第12回本屋大賞第4回日本医療小説大賞に選ばれています。

 

 



『鹿の王』を読んだきっかけ

本屋大賞が、歴代の本屋大賞を受賞した本のスタンプラリーの用紙を配っており、全ての大賞本を読むと賞状をもらえるキャンペーンをやっているようです。

今まで読んだ歴代本屋大賞にスタンプを押してみたところほとんど読んでいませんでした。
これから読んでいく予定ですが、20回やっているのとシリーズものが多いということで時間はかかりそうです。
が、これからの楽しみが増えるということで次に読む本の参考にしていきたいと考えています。
Twitterのタイムラインでもスタンプを埋めている方が多くいたので、これからコンプリートしていきたいな、と思います。
ノミネート作品も上位10位まであるので、読んでいない本がまだまだあるのでこれから楽しみです!
上橋菜穂子さんは今まで読んだことはなかったのですが、守り人シリーズはドラマになったときに見たことはあります。

 

 

『鹿の王』のあらすじ

今回は上巻の生き残った者、の巻を読んだのでこちらのあらすじを書きます。
異世界ファンタジーですが魔法は存在せず、リアルな描写が多いです。
読みやすいですがボリュームが多く、上巻だけで564ページあります。

強大な帝国・東乎瑠(ツオル)にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団<独角(どっかく)>。
その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。
ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。
その際に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、、ユナと名付け、育てるがーーーー!?
厳しい世界の中で未曾有(みぞう)の危機に立ち向かう、父と子の物語がいま、はじまるーーーー。

出版社より引用

 

『鹿の王』は映画の方も視聴しました。
変更点が多すぎてあげきれないくらいですが、なんとか上下巻の内容を2時間にまとめたという感じですね。
ヴァンとホッサルが一緒に旅をしていたり、ミラルがいなかったので寂しかったり。

女性陣はやはりサエが目立っていました。
確かに、見た目はジブリっぽい(笑)

『鹿の王』登場人物

『鹿の王 上巻 生き残った者』の登場人物は、巻頭の登場人物一覧に載っています。

 

  • ヴァン…物語の主人公。<独角>の頭として東乎瑠(ツオル)を相手に戦ったが、敗れ、アカファ岩塩鉱で奴隷となっている。
  • ユナ…岩塩鉱でヴァンが拾った元気のいい幼子。
  • ホッサル…物語のもうひとりの主人公。天才的な医師。
  • マコウカン…ホッサルの従者。
  • ミラル…ホッサルの助手。
  • サエ…モルファの娘。奴隷の足跡を追うのを得意とする。 出版社より引用

東乎瑠帝国の登場人物は漢字で、それ以外の民族はカタカナな名前でしたが、共通するところは、なぜか『ル』のつく登場人物が多いことですね。
誰が誰かわからなくなることが多々…。
登場人物が多いので、一覧になってくれているのはありがたかったのですが、あわよくば鹿の王の地図もつけて欲しかった。
『鹿の王 地図』で検索しながら読んでいました。

 

 

 

 

 

 

『鹿の王』上巻生き残った者の感想



初めて読んだ作家さんでしたが、児童書に置いてあることが多い作品のせいかボリュームはたくさんあったけど文章は読みやすかったです

 

シンカ
シンカ

単行本だと
上巻565ページ、
下巻が554ページあるので、合わせると1000ページを越えます。
文庫本は全4巻発売されております。
そしてその後の『水底の橋』もありますので読み応えは抜群です!

 

 

アカファと東乎瑠帝国の戦い

飛鹿(ピュイカ)を飼う種族のトガ山民であるヴァンは、東乎瑠帝国と戦いますが敗れ、奴隷として働かされています。
ある夜、山犬が岩塩鉱に現れ、噛まれた奴隷たちが次々と風邪に似た症状を発症し、発疹が起きて痙攣するという病が起きました。
一夜にして奴隷がほぼ全滅するほどの致死率であり、すぐには死ななくとも数日の間には死んでしまう恐ろしい病です。
主人公のヴァンも山犬(オッサム)に噛まれましたが、なぜか病気を発症することがなく生き残ります。
その際、奴隷に繋がれていた鎖を自力で引きちぎるなど、およそ人とは思えない力で逃げ出しているのです。
そのときまだ生きている子どもの声が聞こえてきました。
まだ生きている女の子がいることに気づいたヴァンは女の子を拾い、ユナと名付け育てます。
アカファは小国であり、右に東乎瑠帝国、左にムコニア王国に挟まれた国です。
小説には登場人物は書かれていましたが、地図がなかったので簡易的な地図を書いたり、ネットで調べながら見ていたりしました。
最初ムコニアがほとんど出てこなかったので、東乎瑠帝国とアカファの因縁だけで終了かなと思ったら、しっかりムコニア帝国も後半の方に関わってきているので帝国に挟まれた小国の厳しさを知りました。
コロナ禍でパンデミックを経験したからこそ、ファンタジーの絵空事ではなく、リアルな情景として浮かぶようでした。
ただ、感染源が犬に噛まれること、そこから黒狼熱(ミッツアル)という病気が始まっているので、感染対策の仕様がなく、マスクをしてもあまり意味がない感じの病でした。
噛まれてから傷口を洗ったり、消毒したりしていましたけど。
一夜でほぼ奴隷がほぼ全滅っていうのは恐ろしい病だな、と感じます。



ホッサルについて

ホッサルはヴァンと対になるもう一人の主人公です。
オタワル国という国の天才医師でしたが、東乎瑠帝国に住んでおり、そこでオタワル医術を施しています。
東乎瑠帝国の医術とは少し違う医術で、神の教えに沿って治療を施す東乎瑠帝国の医療とは共存しつつ、けん制しあっています。
東乎瑠帝国では貴人たちが行った鷹狩りで山犬(オッサム)たちが襲来し、噛まれた何人かは発症し、死に至った者も出てきました。
アカファ岩塩鉱では何が起きたのかわからない状態でしたが、少しずつどんな病気かわかり、どんな状態の人が発症しやすいのかなども含め、まるでミステリを読んでいるみたいでした

ヴァンについて

アカファ岩塩鉱から逃げたヴァンですが、その後オキ地方で暮らし始め平和な時間を過ごします。
しかし体には異変があり、ヴァンは傷を治す入院施設のような場所へ出向きます。
そこで出会った谺主というおじいさんに体のしくみや変化について説明してもらいます。
そのときの説明がわかりやすく、人の体は森のようなものであること。
いろんな働きをする細胞があるようなことを話していて、漫画の『はたらく細胞』を思い出しました。
とても興味深い説明でした。

マコウカンについて

彼は、ホッサルさんの従者なのですが。意外と愛すべきおっさんで愛嬌があり、好きなキャラでした。

映画でも気のいいおっさんっぷりが目立っていたように思います。
不憫な部分もありますがこのキャラの味でしょう。
しばらく、推しはマコウカンです、と言っていました。
最後まで生き残るし病にはかからないので、安心して推しにできるところがいいですね。

サエについて

上巻では敵か味方かわからないミステリアスな女性です。
逃亡奴隷を追うエリートとして抜擢されたので、最初は敵ですが。
そもそもホッサルが黒狼熱(ミッツアル)の抗体を持つヴァンを生きて連れてきてほしいということで、敵か味方かよくわからなかったですね。
下巻ではどういう立ち位置になるのか…。
映画でもしっかり活躍していました。
下巻が楽しみです。

 

 



専門用語が多い

ファンタジー特有の、カタカナが覚えられない現象がおきました。
カタカナでフリガナを振ってくれていますが、それでもなかなか覚えられなかったので気になったものだけあげておきます。

  • 黒狼熱(ミッツアル)…アカファ岩塩鉱から始まった謎の病。
  • 東乎瑠帝国(ツオルていこく)…アカファに攻めてきた大国。
  • 飛鹿(ピュイカ)…大鹿とは種類の違う、少し小ぶりの鹿。
  • 山犬(オッサム)…狼に似た犬。
  • 半仔(ロチャイ)…黒狼と山犬をかけあわせて産ませた犬。
  • 火馬の民(アファル・オマ)…アカファ王国の民

 

 

 

 

まとめ

  • 黒狼熱(ミッツアル)という病が流行する医療系ファンタジー
  • 魔法の要素はないが、大国が小国を攻めているため戦いはある
  • 医者と逃亡奴隷の2人が主人公
  • 病はどのように流行ったのかと考えるのがまるでミステリのようで面白い

本屋大賞に選ばれた作品だということで読み始めましたが、興味深く、ボリュームもあり読み応えもありますので、お子さんはもちろん大人の方でも楽しめる内容になっています。
気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 


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