『13階段』あらすじと感想レビュー 死刑囚の無実を証明する物語

ミステリ
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シンカ
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こんにちは。元司書のシンカです。

今回は高野和明さんのデビュー作、『13階段』を読みましたのでその感想を書きます。初めて読んだ作家さんでしたが、Xのタイムラインでよく読了ポストを見てとてもいいと評判だったので読んでみた小説です。
デビュー作とは思えないほど緻密な物語と二転三転するストーリーが特によかったので私も2024年に読んでよかった本の中に入れてもいいな、と今から考えています。
事件当時の記憶を失った無実の死刑囚と、その冤罪を晴らすために行動する死刑執行人と前科持ちの青年という、あまり見ない組み合わせで考えさせる内容でした。特に死刑の場面は生々しく、読んでいて辛い部分でもありました。
ぜひ、最後までご覧ください。

 

死刑囚の冤罪を救おうとする前科もちの青年、死刑執行人とのバディがめずらしい

 


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『13階段』小説の著者について

『13階段』の著者は高野和明さんです。
1964年生まれの方で、1985年より映画、TV、Vシネマの撮影現場で経験を積み、岡本喜八氏の門下に入られます。1989年に渡米し、ロサンゼルス・シティカレッジで映画演出、撮影、編集を学んでおります。
1991年に同校を中退。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞しております。多著書に、『グレイヴディッガー』『K・Nの悲劇』(講談社)、『幽霊人命救助隊(文藝春秋)』『踏切の幽霊』『ジェノサイド』『6時間後に君は死ぬ』『夢のカルテ』など著書は多数あります。
最近では『踏切の幽霊』をXのタイムラインで見かけるので、読んでみたいところです。

 

 

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『13階段』を読んだきっかけ

Xのフォロワーさんが何人か読了ポストをあげており、今年よかった10選にいれようかな、と話していたので興味を持ちました。
ただの探偵と殺人犯の対決ではなく、主人公が特殊だったのでインパクトがあり記憶に残っていました。
内容的に重たい部分もありますが基本ミステリですので先の展開が気になるようにできております。

 



『13階段』のあらすじ

『13階段』は前科持ちの青年、三上と刑務官である南郷がバディを組んで事件を解決しようとします。三上の『前科』とは何なのか、そこも含めて考えさせる物語です。映画化されているようなので映像でも見てみたい。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。
だが、手掛かりは、死刑囚の脳裏に蘇った「階段」の記憶のみ。
処刑までに残された時間はわずかしかない。
二人は、無実の男の命を救うことができるのか。
江戸川乱歩賞史上に燦然と輝く傑作長編。

出版社より引用

 

『13階段』の登場人物

 

  • 三上純一(みかみじゅんいち)…2年前に傷害事件を起こし松山刑務所に服役していた青年。出身は東京。仮釈放後、南郷と共に10年前の殺人事件の真相を追う
  • 南郷正二(なんごうしょうじ)…松山刑務所の刑務官で階級は看守長。いかつい顔をしているが、実直で人情に厚く、頭も切れる。
  • 樹原亮(きはらりょう)…死刑囚。札付きの不良青年として知られた人物。
    10年前、保護観察の身であった当時、自身の保護司であった宇津木夫妻を殺害した容疑で死刑判決を受ける。

 

 

 

 

 

『13階段』小説の感想



『13階段』のタイトルの意味は何なのか?どこの階段なのか、ということが解ると俄然面白くなってきます。
保護司という被害者も一枚嚙んでいて、ストーリーが二転三転して面白かったです。
この小説で、昔見た『休暇』という刑務官の映画を思い出しました。

13階段の意味

13階段の意味については素直に驚きましたし、ああなるほどそういうことか、と思いました。ここで言ってしまったらネタバレになってしまうので、13階段の意味については割愛します。
個人的には『13怪談』じゃないかと感じるくらいはホラーでした。
いや、幽霊とか非科学的なものなんか出てきませんしみんな生きてる人間の話なんですけどね。
まさにあのセリフが脳をよぎります、
「この世には不思議なことなど何もないのだよ関口くん」
作品違いますけどね!

死刑の描写について

死刑の描写については生々しくて少し読んでるのが辛かったです。
死刑の直前にごちそう並べといてデザートまで用意しておくとかちょっと信じられないですね。そんな時に食えるか!!
とか思ってたら死刑囚の反応がもうなんていうかやるせないです。
他人の命を奪っておいて死刑になるんだから何とも言えませんが、執行する人嫌だろうなあと思ったものです。
それが2回も描写があればあなた、特にグロいわけではありませんがちょっとごはん食べる前に読むものじゃないな、と感じました。
勉強にはなりましたが…。

 



三上について

服役してから戻ってきたとき、周りの人が怯えたり糾弾したりしましたが、元カノで三上が服役の原因にもなった彼女だけが態度が変わらなかったのがよかったと言えるかどうか。
テーマが重たいのでなんとも言えませんが、例えば旦那が服役して戻ってきたらどんな反応になるだろうか、と考えてしまいました。
考えたくないですけどね。いつまでもクリーンで阿呆であってほしい。
あと映画版だと反町隆史さんなのマジイケメンすぎない?
反町さんでイメージするのは難しいから実際に映画で見てみるべきですね、また機会を探してみてみます。

南郷について

南郷さんについてはもう、名前からして双子だった。
ミステリーにおける双子というのはわりと重要な役目がありまして、追いかけられている時の替え玉とかですね。
これもか。と思いました。しかし犯人側ではなく味方でこれをやるのもまた珍しいのではないかな、と感じます。
双子が出てくるとうんうんこれもか、とつい思っちゃうんですがこれはこれでよかったです。
まさかそんなところに双子を使ってくるとはー。
双子とか兄弟とか出てくるとつい身構えてしまう私でありました。

個人的には好きです。

 

事件について

これはあまり語ったらネタバレになってしまうので、ネタバレなしでなるべく語りたいと思います。
保護司については他のミステリーで読んで名前だけは知っていましたが、今回はちゃんと検索して調べました。
ほごつかさって読んでましたけどほごしなんですね読み方。
まずはそこからです。
刑務官の仕事内容だったり、保護司についてだったり専門用語が多かった印象です。
それでもわかりやすかったし面白かったので勉強になりました。
13階段夢に見そう。表紙階段だし。
怪談ではなく階段がうっすら怖いのはびっくりでしたが。

 

『13階段』が好きな人にはこちらもおすすめ

『13階段』が好きな人にはこちらの『屍人荘の殺人』をおすすめします。
こちらは男女2人のバディで事件を解決していく、女性が探偵で男性が助手的なお話しです。
あっと驚くようなトリックもあり、なかなか面白かったです。

ミステリランキング驚異の4冠!
シリーズ累計50万部!!

豪華キャストによる映画化
2019年12月13日(金)全国東宝系にて公開
監督:木村ひさし 脚本:蒔田光治
出演:神木隆之介 浜辺美波 中村倫也ほか

神紅大学ミステリ愛好会会長であり『名探偵』の明智恭介とその助手、葉村譲は、同じ大学に通う探偵少女、剣崎比留子とともに曰くつきの映画研究部の夏合宿に参加することに。合宿初日の夜、彼らは想像だにしなかった事態に遭遇し、宿泊先の紫湛荘に立て籠りを余儀なくされる。全員が死ぬか生きるかの極限状況のもと、映研の一人が密室で惨殺死体となって発見されるが、それは連続殺人の幕開けに過ぎなかった。――たった一時間半で世界は一変した。究極の絶望の淵で、探偵たちは生き残り謎を解き明かせるのか?! 予測不可能な奇想と破格の謎解きが見事に融合する、第27回鮎川哲也賞受賞作。

Amazonより引用

 

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まとめ

  • 前科持ちの青年と刑務官がバディを組み、10年前の事件を解決していく
  • 三上くんは綱渡り状態で不安定
  • 死刑囚の描写や死刑の描写が生々しい

とても面白い設定で、デビュー作とは思えない読み応えでした。
13階段という数字にも意味がありそうで怖いです。
気になる他作品があるので、そちらも読んでみようと考えています。
気になった方はぜひ、読んでみてくださいね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。


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