こんにちは。元司書のシンカです。
今回は上橋菜穂子先生の『獣の奏者』シリーズを読破したので感想を書いていきます。
『獣の奏者』は最初に『騰蛇編』と『王獣編』が発売されてそれで完結の予定でしたが、「続きが読みたい」という要望に応えて『探求編』と『探求編』が発売されました。
そのあとに『獣の奏者 外伝 刹那』が発売され、合計5冊のシリーズとなっております。
壮大な物語でファンタジーなのに謎が謎を呼び、大変面白く読ませて頂きました。
それぞれ各巻に分けて感想を書いていきたいと思います。
主人公エリンはどのように動物の医術師になったのか。
エリンはどのように獣と心を通わせたか。
獣と心を通わせたことによってどのようなことが起こったのか。
どれも興味深く、ページをめくる手が止まりませんでした。
ぜひ、最後までご覧ください。
ファンタジーとは思えない生き物の生々しい生態が謎を呼ぶ
『獣の奏者Ⅰ騰蛇編』の著者について
『獣の奏者』の著者は上橋菜穂子さんです。
立教大学博士課程単位を取得しておられます。
専攻は文化人類学で、オーストラリアの先住民アボリジニの研究をしておられました。女子栄養大学助手を経て、現在川村学園女子大学助教授です。
著書に、『精霊の木』『月夜の森に、カミよ眠れ』(日本児童文学者協会新人賞)、『精霊の守り人』(野間児童文学文芸新人賞)、『夢の守り人』(『精霊の守り人』『闇の守り人と三作合わせて路傍の石文学賞を受賞』)、『虚空の守り人』(『精霊の守り人』『闇の守り人』『夢の守り人』と四作合わせて巌谷小波文芸賞)を受賞しておられます。『神の守り人(小学館児童出版文化賞、児童福祉文化賞、JBBYオナーリスト)』、『蒼路の旅人』『天と地の守り人ロタ王国編』、『狐笛のかなた』(野間児童文芸賞)など著者多数です。
私は『鹿の王』シリーズを読んでいます。
2015年の本屋大賞にも選ばれております。
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『獣の奏者Ⅰ騰蛇編』を読んだきっかけ
Xのタイムラインでよく読了ポストが流れてきていて、気になっていたのですが、熱烈に「獣の奏者はいいぞ、読め」とおっしゃってくれた方がいたので読んでみました。
やはりみなさんのすすめてくれる小説はどれも素敵ですね。
『獣の奏者』はAudibleでも楽しめます!
Audibleというアプリで聴く読書を使用しておりますが、小説の内容をそのまま朗読してくれるため、音楽を聴くように楽しむことができます。
メリット
- 月額1500円で12万冊以上が聴き放題になります。
- 倍速で聴くことができ、作業中でも音楽を聴くように本を読むことができます。
- プロのアニメの声優さんが朗読してくれるので耳が幸せです。
- 獣の奏者のナレーターは平田絵里子さんです。
- 車の中で本を読むと車酔いしたりしますが、Audibleでは音楽を聴くように小説が読めるので車酔いの心配はありません。
- 紙の読書のように目を酷使しないので、目にも優しいです。
- 寝る前に聴くことが多いのですが、タイマー機能があるためタイマーをセットしておけば自動で止まります。
デメリット
- 話題になった本やメディア化された本はあるが、Audibleにない本もある。
- 特にシリーズ1はあっても2がないとかある。
- 作業しながら聴くので集中ができない。
- あまり聴かないときは料金が高く感じる
使わない場合はすぐ退会できるので、そこもポイントだと思います!
紙の本で購入すると1冊1700円ほどしますので、【12万冊聴き放題】はお得です。
『獣の奏者Ⅰ騰蛇編』のあらすじ
この物語は生き物についても学べるファンタジーです。
獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。
ある日、戦闘用の獣である騰蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処刑されてしまう。
孤児となったエリンは蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で天を翔ける王獣と出合う。
その姿に魅了され、王獣の医術師になろうと決心するエリンだったが、そのことが、やがて、王国の運命を左右する立場にエリンを立たせることに………。出版社より引用
『獣の奏者Ⅰ騰蛇編』の登場人物
上橋菜穂子先生いわく、大人も子どもも読めるように児童書ではないよ、とおっしゃっておられたので、初めはエリンの母親の処刑場面から始まります。
そこが注意点ですね。
- エリン…物語の主人公。騰蛇衆の村で育った少女。母を失って村を離れ、数奇な運命を辿る女性。
- ソヨン…エリンの母。騰蛇衆と結婚してエリンを産み、獣ノ医術師として暮らす霧の民(アーリョ)。
- ジョウン…蜂飼い。孤児となったエリンをひきとり、面倒をみる。
- エサル…ジョウンの学友。カザルム王獣保護場の学舎で、教導師長を務める女性。
- セィミヤ…ハルミヤの孫で次の真王(ヨジェ)となる娘。
『獣の奏者Ⅰ騰蛇編』の感想
上橋菜穂子先生の著書を読むのはこれで2作目ですが、鹿の王を読んでいた時からXのフォロワーさんが「獣の奏者は感動するからぜひ読んで!」と推していただいたので読むことにしました。
初めおかあさんの処刑から始まったときにはびっくりしましたが話の流れが解りやすくよみやすい、文字の大きな単行本でした。
お、獣の奏者読んでるの?エリンだね
王獣と仲良くするやつだろ
え、知ってるの?
アニメ化されてたからアニメで全部見た
2冊目まではアニメ化されてるけど、続きはウィキペデアで読んだ
本を読む時間がない!
なんと邪道な…!でも知ってるのは嬉しい!
一番驚いたのは家族が知っていて最後まで一通り見ていたということでした。
2冊目までアニメ化されているようです。
騰蛇について
最初、騰蛇と言ったら少年陰陽師の紅蓮しか出てこなかったんだけど、安倍晴明の式神でもないしそもそも人間でもなかった。いや、少年陰陽師の騰蛇も人間ではないけれども。
戦闘用の生き物だというから、騰蛇が口から火でも吹いて戦うのかと思ったけどもそうではないらしい。なんか蛇というよりとかげのでかいの?というイメージ。
これが一気に全滅したことによってエリンのおかあさんが処刑されてしまったときはびっくりしました。児童書としてはなかなかショッキングな始まりではないでしょうか。
これ、図書館では絵本のところにあるんですよ。まあ子どもも大人も読めるようにしたっておっしゃってたからこれは児童書ではない、と。
上橋菜穂子さんというとどうしても『児童書』というイメージがありますので政治の駆け引きとか生き物の生態の謎とか処刑とか言っていると驚きがあります。
ファンタジーは平和ばかりではないのです。
エリンについて
『エリンの名前の由来は山りんご』とあったので、山りんごとは何かネットで調べました。が、ファンタジーなので実際にあるくだものの木ではなく、それも創作だと知って素直に感心したのを覚えています。
山りんご。ありそうでない…山梨ならあるけどね。
そのあたりの創作も秀逸で興味深いです。
ジョウンについて
この人がいなかったらエリンは助からなかったでしょう。引取って育ての親になってくれてよかったと感じました。蜂は私も知っている動物ですが、蜂の生態までは知りませんでした。
女王蜂が住むところを決めたら無条件で従うとかですね。
ファンタジーでも生き物の生態を知ることができるので勉強になります。
『獣の奏者Ⅰ騰蛇編』を好きな人にはこちらもおすすめ
同じ上橋菜穂子先生が書いた『鹿の王』をお勧めします。
犬の病気から人間に感染が広がって、それを食い止める壮大なファンタジーです。
2015年に本屋大賞と、日本医療小説大賞をダブル受賞しております。
2015年本屋大賞受賞!
強大な帝国から故郷を守るため、死兵となった戦士団<独角>。その頭であったヴァンは、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。 その隙に逃げ出したヴァンは幼い少女を拾うが!?
Amazonより引用
読書ブログはこちら↓↓
漫画版も出ています。
まとめ
- 獣ノ医術師になる少女の物語
- 最初は母親の処刑から始まるので、注意が必要
- 生き物の大切さを学べ生態の謎がミステリー
- 舞台はファンタジーなのですべて上橋菜穂子先生の創作
Xのフォロワーさんがとても熱心に勧めてくれた本の1つなので、シリーズを大切に読みました。身内が知ってたのは驚きですが、有名な作品なのでぜひ読んでほしいシリーズです。
気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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