いやぁ……なんていうか、てのひらの上で転がされた感がすごいですね!ちんぷんかんぷんですわ!
こんにちは、シンカです。
今回は、ドラマ化されて話題になったミステリ小説『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』を読んだので感想を書きます。
物語の中で主要な人物は2人。
ミステリ作家の香月史郎と、霊媒探偵の城塚翡翠です。
騙し合いに騙し合いを重ねているので、何が真相かわからなくなってきたので、整理のために記録したいと思います。
ひとつひとつは短編ながら、それらがすべて繋がっており、幕間の物語でさえも伏線という、キャッチコピーで【すべてが、伏線。】となっているはずだぁぁぁと悶えました。
見事な騙し合いの駆け引きです。
ぜひ、最後までご覧ください。
犯人がわかってから推理していく、古畑任三郎のようなスタイル
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』の著者について
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』の著者は相沢沙呼(あいざわさこ)さんです。
1983年埼玉県生まれの方で、2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビューされています。
2011年『原始人ランナウェイ』が第6回日本推理作家協会賞(短編部門)候補作、2018年『マツリカ・マトリョシカ』が第18回本格ミステリ大賞の候補作となられています。
繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいで活躍しておられる方です。
『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化になっています。
私は視聴していませんでしたが、【2022年10月】からドラマ化されていました。
初めて読む作家さんですが、シリーズで続いているようなので、続編も読んでいきたいと思っています。
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『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』のあらすじ
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』は、推理作家と霊媒師が難事件を解決していくミステリ小説です。
すべてが、伏線。
推理作家として難事件を解決してきた香月史郎(こうげつしろう)は、心に傷を負った女性、城塚翡翠(じょうづかひすい)と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。
しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。
一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。
一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。
だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていたーーーーー。出版社より引用
作者の相沢沙呼さんは、過去のドラマ『古畑任三郎』を意識して書いたと語っておられます。古畑任三郎は私も見ていたことがあるのでイメージしながら読みました。
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』の登場人物
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』は一般市民の男女が警察に協力しながら事件を解決していく物語です。
- 香月史郎(こうげつしろう)…推理作家。数々の難事件を解決しており、霊媒師と出逢ってから2人で事件解決をしていくことになる。
演:瀬戸康史 - 城塚翡翠(じょうづかひすい)…霊媒師の女性。死者の言葉を他人に伝えることができる。
演:清原果耶 - 千和崎真(ちわさきまこと)…翡翠のアシスタント兼友達。
翡翠からは「まことちゃん」と呼ばれている。 - 鐘場正和(かねばまさかず)…警視庁捜査一課の警部。翡翠の霊能力を信じていない。
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』の感想
『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』は、3つの殺人事件を解決しながら、別の殺人事件も調査していく物語です。
霊媒探偵の意味が、最後まで読むとがらりと変わるので、最初はなんのこっちゃ、と思っても読了することをオススメします。
結論は謎が難しすぎてちんぷんかんぷんでした!
正直、初心者向けではないと思います。
犯人が判っている状態でもここまで難しいって逆にすごい。
だまされたというか、…捜査で見つかったものまで嘘ついてるから、何が本当かわからない。
最後のエピローグだけは本当の翡翠ちゃんだと思いたいですねぇ、
女って怖いな!くわばらくわばら!
城塚翡翠について
どこかのペンネームかってくらい綺麗な名前ですね。
クォーターで翠の目だから翡翠ちゃんなのかな。
内面は綺麗どころか騙し合いに勝てる恐ろしい子でした。
外見に惑わされちゃいけないよ、香月史郎…。
最初、香月史郎と普通の謎解きをやっているときは、
「やたら3点リーダを使うな、ぶりっ子か!」
と思っていたらすべて演技でした。
そっかぁ……あの怖がってる涙も全部演技かぁぁぁぁぁぁぁ……(3点リーダを真似してもかわいくない雄たけび)
自分で「同性だったら吐き気を催しそうなくらいにぶりっ子な台詞を口にしたときのことです」って言うとるやんけ。思わずエセ関西弁になるくらいでしたよ。
…自覚…あったんだな…何この子あざとい…あざとすぎる…。
犯人がわかっているからトリックとかあんまりないのかな『霊媒』だし。
とか思ったら大間違いでした。
騙し合いの駆け引きがすごすぎて、読んでいることしかできませんでしたが最後のエピソードで乙女なところが少しでも発見できたのでよしとします。
泣き女の殺人について
この本を読み始めた当初はミステリよりもホラーに近い感じなのかな、と思いながら読んでいたので泣き女が泣いたら死ぬ合図って言うのは、小野不由美先生の『営繕かるかや怪異譚』の中の「雨の鈴」みたいな話なのかな…と思っていたら大間違いだった。
そもそも怪異なかった。
うそん。そこを全否定されたらタイトルから騙されることに…!
それにしてもものの10秒で殺人事件の謎解けます?
いくらなんでもファンタジーすぎでは?
解答編読んでも、ん?って首を傾げながら読んだので、1話の最初を再読しながら確認していきました。
天気の話なんてさらっと読むから、暑かったか涼しかったかなんて覚えていない。
でもそれが鍵となったりするので、何気ない天気の描写でもしっかり読んでおく必要があります。
死体発見の前日、とても涼しかったのを覚えていますか?
からのアイスコーヒーの解決編はもう、理科のお勉強ですね。
香月史郎が最後まで「本物だ」って思いたい気持ちわかっちゃうよ。
何気ない描写でも気にしてないと解けない問題ですね。
ちんぷんかんぷん。
とくに普段アイスコーヒー飲まないから、ぶっちゃけ作り方もわからないですね。
普段ホット紅茶飲むので。
翡翠ちゃんの場合は推理するときにホームページを調べたりするようですが、アイスコーヒーは家で作るには手間ですね。
ドリップしてから冷やすんだ…。
まずはそこからですから。
気温を考慮して氷の解け具合を察してくださいとか無理。
ですので、私は推理を放棄して、探偵がはいはい注目するところはここだよ!
っていうのを大人しく聞いているとします。
それにしても再読すると、あの降霊する場面本当に滑稽なんですけど、ドラマでも見事だったらしいですね。
あの場面下手したらコントになっちゃうけど、しっかり降霊してる演技でほんとすごい
って姉が言っていたので、ドラマを見ていないことが本当に悔やまれます。
香月先生が最後まで、ネタばらしされたあとも「本物だ…」って信じたかったくらいなので。
…ドラマ見たい!
水鏡荘の殺人について
ミステリにおいて考えることを放棄した私は、次の事件の解決編も探偵のてのひらの上で踊らされていました。
そもそも作家に届く見本の本数までズバリと言い当てる人に勝てる気がしません。
今回もまた、嘘までついて香月史郎を弄んでいます。
これはあれですね、『女狐』という表現がぴったりじゃないでしょうか!
普通に香月史郎が【1時間】で犯人を特定する論理を構築してたときは驚いたのに!
でもあれがなかったら冤罪が発生しちゃったことになるから、必要だったと思いたい!なんやねん!
最後は押収したものまで嘘をついているため、もう探偵のてのひらというか前提が崩れているので、とりあえず傍聴します、っていう感じになってしまいました。
びっくりというか、なんというか…。
これ論破するの無理。
と遠い目をした私です。
犯人わかってるならいいかとか思ってたら足元掬われるやつですね。
くわばらくわばら。
女子高生連続絞殺事件について
これは、あまり語り過ぎるとネタバレになるというか。
控えたい感想ですけど、でもネット調べるともう犯人とか余裕でわかるから語ってしまいますね。
「あなたなら、わかってくれると思って」
と言った犯人はあれですか、香月史郎が鶴丘文樹だと知ってたわけじゃないとは思うんですが、それこそ『同じ匂い』を感じたんじゃないでしょうか。
多少動機が違うとは言っても似たような感じです。
わざわざ香月史郎なら話す、と言ったのも勘で『似た者同士』と思ったんじゃないでしょうか。
「わからないよ」
と言ってたけど。
あと、藤間菜月が殺害された前日の記述があって、香月先生がその日のスケジュールを語る部分があります。
正午には新しい企画の打ち合わせを兼ねた会食があり、午後には雑誌のインタビューを受けた。珍しくスケジュールが目白押しで、事件の捜査は警察に任せて、二日間片付けるべき自分の仕事に集中していた。
お?
藤間菜月が殺された前日の19時の記述なんです、が…。
一日じゃなく二日間となっている?
その日じゃなくて三日前に会食とかがあって藤間菜月の事件の前日はフリーだったということ?
香月先生〜!何してたか教えてください~!この二日間について。
これはもう一回読まないと伏線がわからないやつですね。
伏線を箇条書きにしてメモしたい。
あ、違うか。
すべてが、伏線。
だった。箇条書きしてたら一冊レベルになってしまう。
香月史郎の語りまでしっかり気合入れて読まないといけないやつだ。
こうなると、恋愛パートもすべてフラグにしか見えなくなるので、恋愛小説のようにはいかないですね。
さらっと見れるタイプの本ではありませんでしたか。
いやはや。
再読すると理解が深まるかもしれません。
ちなみに放送していたドラマは視聴していないので、この本で初見になります。
ドラマ見たい!(2回目)
どんでん返しがぱない
いやあ、翡翠ちゃんのドラマ見たけど、清原果耶ちゃんの演技は見事だったよ、やっぱり香月先生がいたから楽しかったけど、いないと面白さが半減するよね
と久しぶりに会った姉が言っていたので、やはり原作読んでなくてもドラマを見るべきだったかしら、と後悔しています。
原作読んでから見たほうが解るかなと思ったら、そんなことなかったよね!
どっちにしろ難しいからね!
読了後、他の感想やらネタバレやらを調べてこれはこういうことかぁ、と納得したりしました。
楽しい読書だったので、ドラマだけ見た人にもぜひ原作を読んでもらいたいです!
また、漫画化もされているようなので、こちらも原作と違うところあるんだろうなぁ、と思います。
翡翠ちゃんと似たようなキャラで『文豪ストレイドッグス』の江戸川乱歩さん思い出しました(笑)
自分は超常的な力は使えないけど、高速推理で自力で解決しているところとか。
文ストの場合は周りは異能力使えるけど、乱歩さんだけは使えないんですよね。
脱線しそうなので、この辺で締めます。
まとめ
- 霊媒師の城塚翡翠が、ミステリ作家の香月史郎と事件を解決する
- すべてがフラグ
- 伏線見つけるのが楽しい
今回はドラマ化もされた、『medium[メディウム]霊媒探偵 城塚翡翠』の感想でした。
翡翠ちゃんの女優っぷりがものすごくて感心しています。
ドラマもDVDとかになったら見たいですねぇ。
面白いので、ぜひ手に取って読んでみてくださいね!
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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