こんにちは。シンカです。
今回は青山美智子さんのデビュー作である『木曜日にはココアを』を読んだので、その感想を書きます。
短編集で読みやすく、場面が次々と変わっていくので飽きずに最後まで読むことができます。
ほのかな恋心もあり、熟年夫婦の睦まじいエピソードもあり、キャリアウーマンのエピソードなど、『マーブル・カフェ』を中心に場所と人を変えながら物語が進んでいきます。
サラッと読めるので、あまり本を読まない方にもオススメできる小説です。
ココアさんとは誰なのか?
店員さんと進展はあるのか?
思わずニヤニヤしながら読んでいた本ですが、文庫で【211ページ】という薄い小説なので、早い人は一日で読めてしまうのではないかな、と感じます。
ぜひ、最後までご覧ください。
マーブル・カフェを巡る素敵な縁
登場人物が繋がっていく短編集
『木曜日にはココアを』の著者について
『木曜日にはココアを』の著者は青山美智子さんです。
1970年生まれで、愛知県出身横浜市在住の方です。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務されていました。
2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入られております。
第28回パレットノベル大賞(佳作)『木曜日にはココアを』(宝島社)がデビュー作になり、【累計31万部】を突破しています。
『木曜日にはココアを』と2作目の『猫のお告げは樹の下で』(宝島社)が未来屋小説大賞を受賞しています。
その他の著書に、『赤と青とエスキース』『小説 あなたのことはそれほど』『ただいま神様当番』『お探し物は図書室まで』『鎌倉うずまき案内所』『月の立つ林で』があり、続編に『月曜日の抹茶カフェ』、前日譚に『いつもの木曜日』があります。
『お探し物は図書室まで』が2021年本屋大賞2位、2022年に『赤と青とエスキース』が本屋大賞に連続2位に選ばれております。
2023年には、『月の立つ林で』が本屋大賞5位に選ばれています。
『木曜日にはココアを』を読んだきっかけ
X(Twitter)のタイムラインで読了ツイート(ポスト)をあげてる人が多かったので読んでみようと思いました。また、表紙の田中達也さんが作ったミニチュアライフがとても素敵で、作品の中身をわかりやすく表現してくれていたので興味を持ちました。
「青山美智子さんの作品は外れがない」というフォロワーさんのオススメもあり、手に取ってみました。
初めて読んだ作家さんでしたが短編ですぐ読み終わるので、読書をあまりしない方、時間はないけどちょっと読みたい方などにもオススメです。
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『木曜日にはココアを』のあらすじ
マーブル・カフェという川沿いにあるお店で起こるエピソードや、周辺のエピソードを集めた短編集です。
川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。
そのカフェで出された一杯のココアから始まる、東京とシドニーをつなぐ12色のストーリー。
卵焼きを作る、ココアを頼む、ネイルを落とし忘れる……。
小さな出来事がつながって、最後はひとりの命を救うーーー。
あなたの心も救われる優しい物語。出版社より引用
『木曜日にはココアを』の感想
2017年にソフトカバーの単行本が発売
文庫版は2019年に発売しています。
サラッと読めるので、読むのが早い人では数時間で読めるのではと思います。
朝の10分間読書とかで1話が読み切れる感じ。
主人公が変わってつながっていく
店員が主人公だったら次はお客さん、お客さんの友だち、友だちの職場の人、などちょっとしたつながりで物語が進んでいきます。
東京のマーブル・カフェから始まって、マスターつながりでシドニーまで行き、そしてまたマーブル・カフェに戻ってくる、みたいな。
なので一つの話を読んでいても次は誰が主人公かな、とうっかり考えてしまうところが楽しいですね。
マーブル・カフェで同じ席に座った人のエピソードな『きまぐれな卵焼き』が好きでした。
卵焼きは難しいよね、わかる…。いっそほうれん草と卵で炒めて緑と黄色を一緒にしちゃったらどうかしら、とか考えてました。
でも卵焼きじゃなきゃだめだって頑なだし可愛い…とか思ってしまった。
ひとつの話が短いので感情移入しづらい
ひとつひとつのエピソードは20ページで終了という、短すぎるので主人公に感情移入がしづらいです。そのかわり、嫌なキャラは誰もいないのでストレスなく読むことができます。
少し嫌なことはあったけど、取り越し苦労だった、解決したというエピソードが多く、ハートフルな内容です。
ほっこりしたいときなどに読むのが最適かも。
恋愛小説
マーブル・カフェの店長ワタルかの恋から始まって、シドニーのラルフ&シンディにまで話がつながっていく様は見事でした。
みんな幸せになってほしい。
理沙が新婚旅行のシドニーで出会った老夫婦の話が素敵で大好きでしたね。
こんな老後になりたい。
新婚3日目の夫婦と結婚して50年の夫婦がにこやかに会話してるのが素敵ですね。
美佐子さんの昔語りも素敵でした。
エピソード的には、進一郎さんと美佐子さんのエピソードが好きでした。
コーヒーや紅茶ではなくココアなのは珍しい
カフェが題材の小説はたいていコーヒーが中心だと思いますが、コーヒーや紅茶ではなくココアなのはなにか意味があるのでしょうか。
恋愛小説なので、少しの苦みと甘味が欲しかったのかもしれないですね。
実際カフェに行ったときもコーヒー、紅茶は見かけるけどココアってあんまりないような気がする…。
個人的にはコーヒーが苦手なので紅茶をよく頼むのですが、ココアを見かけたらココアも頼んでみようかなと思いました。
『木曜日にはココアを』の前日譚『いつもの木曜日』
絵本形式の『いつもの木曜日』という本も読みました。
店長のワタルくんが100円を必死で探しているのが印象的でした。
『木曜日にはココアを』より『いつもの木曜日』のほうがワタルくんが活躍していたと思います。
読みやすい文章と、可愛いイラストで癒されました。
『木曜日にはココアを』の続編『月曜日の抹茶カフェ』
月曜日は定休日の「マーブル・カフェ」ですが、こっそり月曜日に営業していることもあります。
その時はコーヒーやココアはなく、抹茶と和菓子のみの簡易的なカフェです。
定休日だと思って来ないお客さんもいる中、たまたま平日休みの仕事で来てしまった女性からストーリーが始まります。
『木曜日にはココアを』では東京とシドニーをつないでいましたが、こちらは東京と京都を縁で結ぶという内容になっております。
片思いから始まる恋愛模様は面白く、登場人物に幸せになってもらいたいと思うエピソードです。
まとめ
- 青山美智子さんのデビュー作『木曜日にはココアを』の感想
- 12色のエピソードでつながる短編連作集
- 隙間時間で読めるほど1話が短い
- 読みやすすぎて感情移入しづらい
- 基本的にハッピーエンドで嫌なキャラは出てこない
素敵な表紙とちょっとした縁で興味を持った短編集でしたが、読んで幸せな気分になれたのでよかったなと思います。
名前知らないけど、お互いをココアさんって呼んでるのも微笑ましかったです。
相関図とか作りたくなるくらい、登場人物の縁が繋がってて面白かったです。
気になった方はぜひ、読んでみてくださいね。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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