こんにちは、シンカです
今回は、2020年に本屋大賞を取り、映画化された作品の原作である『流浪の月』の紹介をします。
本屋大賞の作品と知って『流浪の月』の小説を読んでみたのですが、展開が早いので一気に読めました。
結論は、最後まで飽きずに読めてよかったです。色々と考えさせる物語でした。
誘拐事件の犯人と被害者ーーーー世間的にはそう見られてしまう2人でしたが、当事者の間では全然別の認識でした。
それを訴えても理解してもらえない。それどころか『病気』だと言われてしまう。
恋人同士でも友達でもない、彼らの関係を何というのでしょう?
そしてアイスは夕飯になるか否か?
そこも議論していきたいと思います。
2020年の本屋大賞受賞、映画の原作小説
『流浪の月』の著者について
『流浪の月』原作小説の著者は凪良ゆうさんです。
滋賀県生まれになります。
2007年、『花嫁はマリッジブルー』で本格的にデビューしています。
以降、各社でBL作品を精力的に刊行し、デビュー10周年を迎えた2017年にはBL要素のない作品『神様のビオトーブ』を発表し、作風を広げました。
巧みな人物造形や展開の妙、そして心の動きを描く丁寧な筆致が印象的な実力派の作家さんです。
19年に刊行した『流浪の月』が、多くの書店員の支持を集め、2020年に本屋大賞を受賞しました。
おもな作品に『未完成』『真夜中クロニクル』『365+1』『美しい彼』『ここで待ってる』『愛しのニコール』『薔薇色じゃない』『すみれ荘ファミリア』『わたしの美しい庭』『滅びの前のシャングリラ』など、著書は多数あります。
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『流浪の月』キャストは?登場人物紹介
『流浪の月』の映画はU-NEXTで独占配信されています。
※音声が流れます。
小説『流浪の月』は広瀬すずさん、松坂桃李さんのダブル主演で映画にもなっています。
- 家内更紗(かないさらさ)…小学四年生の9歳の女の子。家族3人で暮らしていたが、お父さんが病気で亡くなってしまい、お母さんは恋人を作って蒸発してしまった。伯母さんの家に預けられたが、そこで辛い目に遭う
演:広瀬すず - 佐伯文(さえきふみ)…大学生の19歳。公園でずぶ濡れになりながら本を読み続ける少女に傘を差しだす。一人暮らしだが食生活や生活習慣はきちんとしている
演:松坂桃李 - 中瀬亮(なかせりょう)…大人になった更紗の婚約者。更紗の過去は理解している。
演:横浜流星 - 安西佳奈子(あんざいかなこ)…更紗のバイト先の同僚。シングルマザー。
演:趣里 - 安西梨花(あんざいりか)…安西さんの娘。事情により、更紗が預かることに
演:増田光桜 - 谷あゆみ(たにあゆみ)…文が事件後、心療内科で会った患者。その後付き合うことになる。
演:多部未華子
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『流浪の月』原作小説のあらすじ
『流浪の月』は通常の愛の形とは違う絆を描く作品です。
小学生の少女、更紗は自由奔放な両親の元で伸び伸びと育てられていました。
しかし、父親が病気で亡くなってしまい、母親が恋人を作って蒸発してしまうのです。
更紗は親戚の伯母さんの家に預けられたのですが、そこでは伸び伸びと過ごすことが出来ず、苦痛の日々でした。
ある雨の日に、公園でずぶ濡れになりながら本を読んでいた更紗へ傘が差しだされます。
その時に出会った青年・文の家で【2ケ月】自由に過ごした更紗でしたが、世間的にはそのことは、『女児誘拐事件』と呼ばれてしまうのでした。
あれから【15年】、更紗は【24歳】になっていました。婚約者もでき、同棲もしていましたが、カフェで文と再会してしまい、2人の関係は歪んでいくのです。
『流浪の月』原作小説の感想
流浪の月は、世間からの『優しさ』に苦しむ男女のお話です。
アイスは夕飯になるか
『流浪の月』の表紙は、おいしそうなアイスクリームの写真になっています。
アイスがキーワードになっているからです。
更紗の両親は、アイスクリームを夕飯にしてもいいという家庭でした。
しかし、世間では夕飯にならないと答えることが多いと思います。
現に同級生の女の子は、「栄養ないし、虫歯になるし、太るし」と言っていました。
それはそうかもしれませんが、私は言いたい。
実はアイスクリームは牛乳と卵で出来ている栄養食なのだ、と。
特にバニラだったら牛乳で出来てるからカルシウムとタンパク質が摂れるし、栄養も摂れますよ。
ただ、マジレスするとそれだけじゃ栄養足りないから、夕飯のあとのデザートで食べなさいって言うかな。
私は夏になると暑すぎて食欲がなくなることがあるのですが、姉から
アイスは栄養食だから、食欲がないときはアイスを食べればいいんだよ、牛乳と卵で出来てるんだから
と言ってもらえたのを覚えています。
更紗の場合は、体調が悪い時や辛い時、それを周りに言えなかったことが不運だったなと感じます。
毎日アイスはダメだけど、体調悪い時はアイスでももちろんいいのよ。
アイス食べてもいいよって言ってくれるのが文しかいなかった不運ですね。
被害者は名前を変えられないのか?
家内更紗って名前はあまり苗字も名前も一般的に多い名前ではないから、記憶に残りやすいです。
これが田中さんとか鈴木さんとか、佐藤さんとかありふれた名前に変えられれば、生活に支障が出るくらいにはならなかったんじゃないかな、と思います。
犯罪者の方の文は名前を変えて生活しているのに、被害者は名前を変えていないからネットに個人情報をばらまかれて、名前を聞けば過去のことがわかる状態になっていました。
作中で更紗自身が言っていますが、どこかに自分を監視している人がいて、勝手に個人情報を更新されているというのは本当に怖いことだと感じます。
その後の更紗の行動は斜め上だったけど。
周りの人がみんな過去のことを知ってるけどみんな更紗の話を理解してくれないっていう状況はとても辛いですね。
亮くんについて
亮くんについては、思うところは多々あります。
更紗の料理に、ちゃんと「おいしい」とかの感想を言うところはいいと思います。
自分は料理出来なくてもピザを取ろう、とか言ってくれるし。
でも。
まず、結婚を勝手に決めるな。プロポーズしろ。同棲してるからって、それはない。
なんで更紗に一言もなく勝手に結婚と子どものことを決めるの?
更紗って当事者じゃん?
そこを我慢すればいいって更紗は思ってたけど、その時点でなにか違うよねって思いました(作文)。
あと、細かいことを言えば風呂に行く時彼女に下着やらパジャマやらを用意させるの?
私結婚して3年経つけど旦那氏からそんなこと言われたこと1回もないよ?
風呂行く下着くらいは自分で用意しますわ
ちなみに毎日じゃないけど、料理も作るよ!
洗濯は出来ないからやってくれって言われたけど、そのくらいだな
当たり前のようにやらせるってどうなんだろうか…。毎日の服も更紗が準備してて、そこはモヤモヤしました。
更紗の危機感が薄い件
DVから逃げるのに、家を出ていったのはいいですが引っ越し先がすぐばれるところだし、勤務先も変えてないって危機感が薄いな、と思います。
特に以前店にシフトを聞きに来たりして前科があるんだから、もう少し警戒心をもてというか。性別を隠して逃げてる人も中にはいるのに、浅はかだな、と感じてしまいました。
そりゃー追いかけて来るよねー(白目)。
ばれるにしても早すぎないか、と文は言っていたけど、亮くんの今までの行動を見ていれば予想出来なかったのでしょうか…。
だからあの時も女児誘拐になっちゃったんだろうなとか思ってしまうわ。
過去の事件があるから、警察にも相談しにくいでしょうし…。
せめて県外に出るくらいのことをしないとダメでは?
同僚の安西さんが相談に乗ってくれてよかったと感じました。
その後の安西さんの行動も斜め上だったけど。
更紗はもう少し危機感を持ったほうがいい。
原作と映画の違い
今回の記事を書くにあたって、映画の予告編などもいくつか見ました。
映画と原作で違う設定になっている部分もあるようなので、どこが変更になったのか、調べてみました。
- 更紗の両親が登場しない
原作では更紗が自由奔放に育った背景が描かれているが、映画ではない - 物語の時系列が違う
原作では子ども時代から大人へと時系列通りに物語が進みますが、映画では子ども時代と現在が平行して進んでいきます。 - 更紗が文の家に行った時の年齢が違う
原作では9歳ですが、映画では10歳に変更されています。 - 子ども時代の更紗と文が捕まった場所
原作では動物園、映画では湖に変更されています。 - 大人になった更紗が文のカフェへ行く時の流れ
原作では平光さんに誘われていますが、映画では安西さんが誘っています。 - 谷あゆみの人物設定
原作では心療内科の患者でしたが、映画では看護師になっています。
まとめ
- 原作『流浪の月』の感想とレビュー
- 映画にもなっていて、動画配信されている
- 2020年本屋大賞受賞
- 男女の『恋愛』とは別の絆を描く衝撃作
小説『流浪の月』は、物語の展開が早く、読みやすい作品だと思いました。
登場人物にそれぞれクセがあり、感情移入は少し難しいかもしれませんが、全体的にハッピーエンドでよかったと思います。
気になった方は、ぜひ、手に取って読んでみてくださいね。
最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
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